2020.12.21
コラム

脳ドックの実際  例 40代男性の場合

今回は脳ドックをどのような方が受けられることが多いか、よくあるケースでご紹介しようと思います。

会社の検診で高血圧(150/90mmHg)を指摘され、またご家族に脳梗塞の方も多いため、脳ドックを受けようと思われた40代男性です。

この方は会社の検診で血液検査をし、採血結果を持ってきておられたため脳MRIのみを行いました。

当日にお電話で予約後、来院されました。問診で生活習慣(食事、運動など)や嗜好品(たばこ、お酒など)を確認し、身体測定を行った後、当日にMRIを行いました。

MRI検査は15分程で終了し、すぐに院長からの結果説明を受けられました。

脳ドックの結果ですが、年齢の割に脳にダメージが少しみられました(幸い病的なものではありませんでした)。脳白質所見と呼ばれるものですが、その背景には高血圧の関与が疑われました。脳白質所見が多かったり広かったりすると脳卒中のリスクになるため、脳卒中予防として血圧管理が重要であると考えられました。

血圧手帳をお渡しし、1カ月ほど測定していただくと(会社にある血圧計)、150mmHgを越えている日が多く、血圧を下げる薬を内服していただくこととなりました。

このように脳ドックで明らかな異常はないものの、その背景には生活習慣病(高血圧、高コレステロール血症、糖尿病など)の影響が関係することもあります。

高血圧はサイレントキラーとも呼ばれ、それ自体で特に体に症状を来すことは少ないです。しかし次第に血管はむしばまれ、突然、脳卒中(脳梗塞、脳出血、クモ膜下出血など)になってしまう事もありとても恐ろしい病気です。そのように突然倒れてしまう事態を防ぐために高血圧を治療しましょうとCMでもやっているわけです。

本日は具体例をあげてご説明させていただきました。

健康診断で生活習慣病に関連する項目を指摘された方は、あいち脳神経クリニックで脳ドックを受けてみませんか。